劇場版 艦隊これくしょん -艦これ-

見てきました。
意外なぐらい面白かったです!あのTVアニメの続編とは思えないぐらい。まあ自分はTVアニメ版も好きだったけどさ。
艦これをプレイしている提督にこそお勧めできる映画でしたね。
上映してから1カ月以上経っててネタバレがあちこちであふれてるけど、いちお追記で隠しておきます。面白さだけでなく内容までも割と意外なものだったので。


※ここから続きはネタバレがあります



劇場版の良いところにまず一つ、戦闘シーンのクオリティの高さがあります。
TV版は最終回の万策尽きかけた戦闘シーンのせいで最悪な印象を持たれてしまいましたが、映画がはじまってすぐにその印象が良い意味でぶっ飛びます。
劇場版ははじまって数分で三川艦隊による戦闘シーンに突入します。TVアニメ版では描かれなかった夜戦が劇場版では行われるわけですが、この夜戦がすんげえカッコいいんですよね。深海凄艦を次々と沈めていく鳥海たちがカッコ良くて美しいのです!探照灯を映像化するとこうなるのかとか、ゲームの再現アニメとしてもデキが良いです。探照灯の使い方というか見せ方が本当に上手い映画だったよなぁ。MVPを探照灯に上げたいほど印象に残ってるw
後、注目すべきは天龍ちゃん。二次創作で描かれるポンコツキャラになる事を危惧していたのですが、そんな心配もなんのその、この夜戦でバリバリにカッコいい天龍ちゃんが見られます。ちゃんと天龍ソードが活躍するシーンを見る事ができるとは…。ソードで敵の砲弾を弾く天龍ちゃんが本当にカッコイイです。フフフ、怖いか?
もしかしたら少数派かもしれないけどソードで深海凄艦をぶった切るシーンも見てみたかったなあ。割とTV版の殴る蹴るで暴れる長門が好きだったので。

艦これ劇場版の戦闘は主に序盤の夜戦、中盤の航空戦、終盤の吹雪を目的地まで送り出すための戦いの三つに分けられています。
最初の夜戦シーンが一番話題になっていましたし、実際作画的な意味ではその時の戦闘がピークなんですが、その後の戦闘シーンも見所盛りだくさんです。
元々、TVアニメ版でも割と航空戦はデキが良かったのですが、劇場版ではさらにクオリティアップした航空戦が見られます。
艦載機がグリグリ動いて敵味方乱れて戦ってるとこは見てて、マジすげえ…ってなりましたね。ちょくちょく出てくる妖精さんもかわいいだけでなくカッコいいんですよ。プロの顔をしています。夜戦シーンでも妖精さんの細かい活躍は描かれていましたが、妖精さんの活躍も映画の見所の一つと言って良いと思います。
TV版と違い、あきらかに敵の艦載機が近づいてきてるのがわかるのに艦娘たちが気づかないみたいな間抜けなシーンが無いのが良いです。いや、それが当たり前なんだけどさ。
劇場版の戦闘シーンはクオリティが高いというだけでなく、棒立ちだったり慢心したりしてやられるという間抜けなところが少なく、艦娘たちがみなプロの仕事をしているという事が戦闘シーンをより良いものにしていると思います。(後半、若干作画が力尽きてきたのか棒立ち気味だったりするところやどうしても入れないといけない会話シーンのため棒立ちというところはあるが、まあ多少なら許せるでしょう)
TVだと食べてばっかな人という印象を持たれてしまった赤城さんなんか、描写が少ないがらも劇場版では歴戦の戦士である風格を漂わせながら戦っていて頼もしいです。


航空戦の後は吹雪を目的地に送り出すための戦いが始まります。
吹雪を送り出すため、艦娘たちが身を盾にして深海凄艦と激闘が繰り広げられるわけですが、艤装はぶっ潰れるわ流血するわで、まさに死闘と言っていい戦いです。
個人的に艦これ劇場版ではこのあたりの戦いが一番好きですね。
この戦闘においては轟沈する事はないのですが、まるで轟沈してしまうかもとビビってしまうほどの緊張感があります。艦娘たちが受ける損傷の描写が真に迫っているのと、艦娘たちはみな仲間を守るため任務を成功させるために命を張って戦ってるという覚悟が伝わってくるからです。
危険を顧みず探照灯を照射する比叡、沈む事を覚悟して戦う川内、吹雪を守るため戦う大和、ソロモンの悪魔夕立とみなカッチョ良いです。後、泣きべそかきながら探照灯を照射するレディこと暁ちゃんも可愛い。
みんな、まさに戦士の顔をしとります。


戦闘の他、劇場版の良いところに艦娘たちがみな魅力的に描かれている事があります。キャラものなんだから本当にこれは大事。
上記のところとかぶるのですが、艦娘としての使命を果たすため、戦士として戦う艦娘たちの姿は見てて熱くなるものがあります。
みんな本当にカッコいいんですよね!TV版でカレーで騒いでいたのが嘘みたい。あれはあれで好きだったけど。
シリアス中心なので、ギャグは少な目。そのためしゃべるとギャグになる那珂ちゃんの出番はほとんど無し。川内、神通の出番は割と多めなのに、残念、無念。BDでNG集みたいな感じで那珂ちゃんがしゃべるシーンが欲しいな。

戦う姿で特に印象に残ってるのが大和ですね。愛しの吹雪さんを守るためボロボロになりながらも奮闘する大和さんはまさに日本が誇る伝説の戦艦です!
初めて海に出るため自分を引っ張ってくれた吹雪さん。そんな吹雪さんを無事送り出せた事に安堵し倒れる大和さんが愛おしい…。
吹雪×大和がキテル!個人的に大和「吹雪さん」ではなくTV版8話の時のように大和「吹雪ちゃん」呼びの方が好みだけど。
後、百合関係ですと瑞加賀ですね。TV版から一貫して描かれる瑞加賀なんですが、劇場版でも変わらずで安心です。なんというか加賀さんは瑞鶴に対してだだ甘ですな。頭撫でるのももはや全然照れる事なく当たり前のように「良い子ね」って感じで加賀さん瑞鶴になでなでします。一航戦は甘すぎる女ずい!瑞鶴もわっかりやすいツンデレやってて見ててニヤニヤできます。低すぎる木に乗ってるのは笑った。
劇場版を見た後だとTV版の事を思い出すとこみ上げてくるものがある。辛く苦しい事だとわかっていたのに加賀さん、身を呈して瑞鶴をかばったり赤城さんの身を優先したりしてたんだよなぁ。アニメの加賀さんはほんと優しい人だと思う。
他、期待していた吹雪と赤城さん、吹雪と金剛の描写は少な目なのは残念。
でも良いのさ。赤城さんが優しい眼差しで吹雪を見守り、金剛が「ブッキー」と呼んでくれるだけで自分の心は満たされるのだから。
でも、吹雪が「赤城先輩」→「赤城さん」へと変化したのは凄い不満。みんなが赤城さんと呼ぶなか、吹雪だけが赤城先輩と呼ぶのがなんか特別感あって好きだったのに・・・。
そうそう百合といえば忘れていけないのがあの二人。それは後ほどに話します。

艦これのキャラ描写といえばお色気要素も忘れてはいけない。
入渠中の二航戦おっぱい、会議室での長門・陸奥おっぱい、時津風にレ○プ未遂される吹雪とシリアスな劇場版といえどお色気要素もばっちりありました。
シリアスだけでなく視聴者が安らぐシーンも忘れてない艦これアニメスタッフは流石である。
長門・陸奥のおっぱいがでかくて重要な話してたのに集中できなかったぞ。説明シーンで退屈しないようにという配慮か。それにしてもTV版から一貫してブッキーはお色気要因の一人だな。さすが主人公である。
他、戦場に赴く艦娘たちに向けて間宮さんが無事を祈るシーンは凄く印象に残ってる。地味だけど、ああいうシーンにグッとくるな。


戦闘シーン、キャラ描写については界隈を見て回っても賛が多めという印象なんですが、ストーリーに関しては割と賛否両論といった感じです。
確かに説明不足に感じるところがあったり尺が足りないなと思うところもあったんですが、個人的には凄く良かったと思います。

艦これ劇場版は艦これ世界において極めて重要な事実が判明する話でもありました。
それは艦娘と深海棲艦の真実…深海棲艦の中には元艦娘がいるという衝撃の事実です。
衝撃の事実といっても、ゲームをやってるとイベントでの深海棲艦の台詞から察する事ができる話ではあったし、ファンの間ではそういった事が事実であるかのように語られていました。
わかっていた話であっても公式の場で真実を説明されるとなるとインパクトがあります。といっても映画の内容がゲームと一緒とは限らないそうですが。
さらに艦娘は轟沈すると深海棲艦となり、深海棲艦が倒されると艦娘として帰ってくる事があるという無限ループのようなシステムである事が判明します。
永遠に繰り返される艦娘たちの戦い…過酷な運命が吹雪たちに突き付けられ、それに吹雪たちはどう立ち向かうか?というのが劇場版の主題です。
艦これ劇場版はいわゆる魔法少女まどか☆マギカのような美少女キャラが過酷な運命や世界のシステムに立ち向かうといった系統のアニメであるわけです。
艦これ劇場版の珍しいところはまどマギタイプのアニメが主人公たちがどういう答えを探しだすかが描かれているのに対して、割とすぐに答えが出てくる事です。

艦娘と深海棲艦の戦いに意味はあるのかと問う吹雪に対し、赤城さんはこの戦いの連鎖に対して解決方法を提示します。
自分たち艦娘が一人も沈む事なく深海棲艦を全滅させる事ができれば、艦娘たちがみんな帰ってくる事となり戦いを終わらせる事ができる。
…光明が見えた、だけど終わり方が見えても途方も無い戦いだ。そんないつ終わるともしれない戦いに吹雪は納得する事ができるのか?
艦これ劇場版は納得するための物語であるわけです。

艦これ劇場版は吹雪が納得するために苦悶するの同じく、もう一人納得できないと悩む事となるキャラクターが出てきます。
それは艦これアニメのヒロインこと睦月ちゃんです。
艦これ劇場版は吹雪と睦月が主人公だと自分は思っています。
睦月が直面するドラマ、なんとあの如月ちゃんとの物語なのです。なんとなんと劇場版では3話で沈んだ如月ちゃんが帰って来たのだから吹雪たちも見てる自分も驚くよ。
正直、如月の話を映画でちゃんとやるとは思っていませんでした。かなり荒れたからねぇ。臭い物にふたを閉めるかのごとくスルーするかと思ってました。
この事からも艦これアニメスタッフは劇場版で艦これという作品を真面目に取り組みたいという姿勢がうかがえます。

帰ってきた如月ちゃんに涙し喜ぶ睦月ちゃんの姿が愛おしい…。
艦娘と深海棲艦の秘密は如月が帰ってきた事により吹雪と睦月は知らされる事となります。
今の如月は半分が深海棲艦のような状態である、いつか如月は完全な深海棲艦となる…。彼女を艦娘に戻すためには深海棲艦となった如月をもう一度沈めるしかない…。しかも、本当に帰ってくるとは限らないのだ。
睦月に突き付けられる残酷な運命。せっかく再会する事ができたのに…。

睦月ちゃんと如月ちゃんの二人の物語がこれでもかっつうほど情感たっぷりに描かれてて心打たれます。
再会に涙し喜び、残酷な真実に涙を流し、そしてその運命を抗おうとする睦月と如月の姿が健気で痛々しいのなんのって。
日高里菜さんの演技も素晴らしいです…ストーリーや演出だけでなく日高さんの演技で泣かせてきます。
今作の映画で女優賞あげるなら彼女だな、やっぱ。
睦月と如月も運命に悩み苦しみ、吹雪はそんな二人の姿を見てさらに艦娘の運命に希望はあるのかと悩むわけです。

そして、物語の結末が近づきその過酷な運命に吹雪と睦月も納得する時がやってきました。
睦月ちゃんは深海棲艦となっても如月ちゃんは如月ちゃんであると納得し、そしていつの日か帰ってくれる事を信じて待つ事にしたのです。
その答えにいたるまでの話は素晴らしく劇的です。
睦月ちゃんの生死の危機に深海棲艦となった如月ちゃんが助けにやってきました。
そのシーンは本当に名シーンです。マジで鳥肌立ちました。ロボットアニメであるかのようなポーズを取って現れる深海如月ちゃんにはちょっと笑ったけどw
艦娘としての心を持った深海棲艦とかすんごいドラマチックな存在だよなぁ。
二人は睦月型!なノリで戦う睦月ちゃんと如月ちゃんの二人に見ててワクワクしてきます。
そして睦月ちゃんと如月ちゃんの別れのシーンも涙無しでは語れない名シーンです。二人の会話が本当に泣けます。何度も言うけど日高里菜さんの演技も本当に素晴らしいです。

助けに来た深海如月が吹雪の背中も押す事に繋がったように思います。
終盤、大和、睦月、如月の三人にこの戦いを終わらせる事を託された吹雪は鉄底海峡の中心部に向かいます。
そこで吹雪はまたしても衝撃の事実に直面する事に。
で、ストーリー面で賛否両論の原因の一つである、深海吹雪との対話パートに入るわけです。

深海棲艦となった吹雪、それはかつて艦娘であった吹雪が沈んで生まれた存在であり、そしてアニメ主人公の吹雪はそこから分かれて生まれた存在であった。つまりはピッコロ大魔王と神様です。
アニメの吹雪がアニメ鎮守府に来る前の過去が不明である理由、TVアニメ最終回で隻眼ヲ級を倒せば戦いが終わる事がわかった理由をこういう風に繋げてくるのかと感心するけど、もう少しここらへんは説明が欲しい気がしないでもない。

こっからは今までの戦闘とは違い、精神世界による精神バトルが始まります。
船や艦娘が沈んだ事により生まれた深海棲艦、深海吹雪はその深海棲艦による絶望、恨みといった暗い感情で吹雪を暗く塗りつぶし沈めようとする。深海棲艦の絶望、恨みに負けそうになる吹雪…だが、吹雪は思いだす…仲間たちが自分に希望を託してここまで送ってくれた事を。
そうだ、自分は希望なんだ。仲間に託された希望であり、深海棲艦となった吹雪が残した希望でもあるんだ。
だから、ここで負けてはいけない。
吹雪は立ちあがり、深海棲艦となった吹雪…もう一人の自分を抱きしめる。

吹雪が自分が希望であると気づくとこは、吹雪をたどり着かせるため艦娘たちが必死になって戦ってくれたおかげで、納得できてかつ凄くグッときたシーンだったと思います。
吹雪にとって自分が希望であると気づいた事は、艦娘たちの運命に納得し、そしてその運命に立ち向かっていく事を決意した瞬間でもありました。
ただ、吹雪に抱きしめられた深海吹雪が浄化されるのはアッサリしてるというか、深海吹雪ちゃんがちょろいとは思ったかなあ。
深海吹雪がずっと「カエリタイ」と言っていた事や地上に生きる艦娘たちをねたましいと思っているつまり羨ましいと思っている事から納得できる展開ではあるんだけどね。ただ、もう少しワンアクション欲しかったかも。
後、ここまで戦闘であまり活躍してない吹雪をもう少し戦闘させてから精神バトルに持って行って欲しかったかな。
まあ、少々の不満はあったけどこの決着には納得できます。


全てを終え帰ってきた吹雪。疲労困憊の吹雪を赤城さんと加賀さんが出迎える。その後、三人で光輝く海を眺めるシーンにジーンときます。みんなが必死になって戦いこの美しい海を取り戻す事ができたのだと…。


…時は経ち、吹雪はまた出撃する事に。その時、吹雪は自分の元に眠るもう一人のかつて深海棲艦であった吹雪に語りかけます。いつか静かな海を取り戻すからと。
艦娘が誰一人沈む事無く深海棲艦を全滅させる…そんな途方も無い理想を追いかけるため吹雪は今日も戦う。
ここでTVアニメのED「吹雪」のイントロが流れるのがたまりません。
そしてED「帰還」。
本当にこの流れが素晴らしいなあ。帰還はこの艦これ劇場版にふさわしく本当に素晴らしい曲です。歌詞も凄く合ってます。
…そして、そして、そしてEDの後にあのラストが待ってるんだから。泣かせよるぜ…・
睦月ちゃんと如月ちゃんが平和を謳歌しているシーンで幕引きです。

ご都合主義という意見もあるのも理解できるし、いつか巡り合えるのだからラストシーンは必要ないという意見も理解できるんだけど、自分はこのラストシーンがあって良かったと思っています。
深海棲艦であった如月が艦娘に戻って帰ってきて平和に生きているという事を描く事で、過酷な運命を背負った艦娘たちに希望があるという事をわかりやすく描写しているのだと思います。
そして何よりこの二人が幸せに生きられる世界を見れる事が本当に嬉しくて…。


劇場版を見るまでは、作品としてのデキが酷いものになる事も覚悟していたいし、デキが良くても吹雪たちが不幸になる事も覚悟していました。それが見事なハッピーエンドに終わる事ができて本当に良かったです。色々あったTVアニメから劇場版まで吹雪たちの物語を最後まで見る事ができて感無量です。もしかしたら最後じゃないかもしれないけど。
いやあ、本当に良かった…え?何か忘れてない?提督?いえ、知らない子ですね。


それにしてもレビュー書くのに時間かかりすぎだ…。リアルが忙しかったからとはいえ1カ月以上もかかるとは…。
クリスマスあたりの日に行ってきたんですよ…。
え?クリスマス近くに一人で艦これ映画を見に行ってた?みなまで聞かないでくれ…。
やまと

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