オランダ靴の謎(秘密) エラリー・クイーン

オランダ靴の謎【新版】 (創元推理文庫)オランダ靴の謎【新版】 (創元推理文庫)
(2009/06/25)
エラリー・クイーン

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<あらすじ>
オランダ記念病院の大手術室では、いままさに重要な手術が執り行われようとしていた。患者は病院の創立者であり女大富豪として有名なアビゲール・ドーン。糖尿病の発作で階段から転げ落ち、応急手術を必要としていた。
ところが手術を行おうとしていた医者たちは異変に気づく。手術台の上の老夫人は絞殺され、すでに死者となっていた。


上のamazonは創元版の『オランダ靴の謎』ですが、自分はハヤカワ版の『オランダ靴の秘密』を読みました。創元版の国名シリーズでお馴染み井上勇氏の訳はちょっと古い言い回しも多く、現代ッ子の自分にとっては読み辛いことが多々あるので訳者によってはハヤカワ版の方が良い場合があります。ハヤカワ版のオランダ靴は宇野利泰氏、クリスティの『ポケットにライ麦を』、カーの『読者よ欺かるるなかれ 』などで自分にとって馴染みがあるので安心やわー。

摩訶不思議な状況や、密室、容疑者たちの鉄壁のアリバイなどがあるわけじゃないが、手掛かりが少なすぎるため警察の捜査は難航。毎度おなじみマスコミに警察が叩かれ、パパクイーンも寝込んじゃいます。
が、ここで我らがエラリーが推理の手掛かりとして目を付けたのが犯人が残した『靴』。
今回はその『靴』を中心に、わずかな手掛かりを頼りにしたエラリーの推理とロジックが見どころです。

割と地味目な話ですが、秘密を隠し持った容疑者たちにせまり、悪戦苦闘しながらも捜査を進める警察たちの様子に、じわじわと盛り上がります。ゆっくりと推理を楽しみたい人にはおすすめの作品です。


※ここから続きはネタバレがあります

犯人は本来なら犯行が不可能なはずの看護婦ルシール・プライスだった!
えっ?この人、犯行が不可能だったの?作中あまりにもそのことに強調せず、さらっと流してたんで気づかなかったよw まあ、その人が犯行不可能であることを強調していたら、犯人バレバレになってしまうから仕方がない。(エラリーが、そのことについてちょっとヒントをくれていたけどね)
クイーンも自分みたいにアホな日本人を読者に想定していないだろう。いやあ自分アホやわー、ちょっともったいない読み方してしまった。

靴と消失した書類戸棚から犯人を割り出したエラリーの推理はお見事。なっとくのロジックです。

そして、この事件にはもう一人犯人がいたことが発覚!第二の殺人の被害者フランシス・ジャニーの息子トマス・スワンスンが共犯者だったのだ!
これは素直に驚いた。よく考えると遺産といい恨みといい動機がありまくりだったんだなー。何故、彼が共犯者なのかという推理も納得できるものでした。確かに最後に出てくる結婚証明書が無くても推理できるようにできてる。


確かに面白い作品だったんですが、超名作と評価されるほどのもんかあ?と首をかしげてしまう。
堅実でド本格な『オランダ靴』より『シャム双子』『ニッポン樫鳥(日本庭園)』みたいな飛び道具の方が好きな自分は真のクイーンファンにはなれんのだろうなあと思いました。
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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

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